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大人の発達障害の二次障害を整理|うつ・不安・バーンアウト・身体症状の4軸と受診判断

この記事のポイント

  • 「発達障害の二次障害」は単独の別個の病気ではなく、発達特性と環境のミスマッチが長期間続いた結果として4つの形で現れる連鎖反応として整理できる
  • 本記事独自の整理として二次障害を4軸に分類: 抑うつ・適応障害 / 不安障害 / バーンアウト / 身体症状(心身症)
  • 重要なのは「二次障害があるかどうか」ではなく「どの軸の二次障害が・どの強度で・どの順番で出ているか」を分類すること
  • 希死念慮・自傷・急激な機能低下を伴う場合は、二次障害を優先して医療相談を検討してください
もーやん

うつ病で通院してるんだけど、抗うつ薬で気分は少し戻っても、根本のしんどさが消えない。背景に発達特性があるんじゃないかと思って…

かりぶー

それは「二次障害」として整理すると見通しが立ちやすい構造だね。発達特性のある大人で起こりやすい二次障害は、抑うつ・不安・バーンアウト・身体症状の4軸に整理できる。どの軸が今出ているか・どの順番で治療するかを分けて考えると、進みやすくなる。

もーやん

順番があるんだ。私はどう考えればいいんだろう?

かりぶー

原則は「強い症状が出ている軸を先にケアする」。希死念慮や強い抑うつがあれば二次障害先、軽い特性の悩み中心なら発達特性先。記事の中盤で受診順序を具体的に整理するね。

この記事では、「発達障害の二次障害」と発達特性(ADHD/ASD)の関係を、抑うつ・不安・バーンアウト・身体症状の4軸で整理します。「二次障害=うつ病」と短絡せず、4つの形で起こる連鎖反応として理解できる構造で書きました。

次のような方に向けて書きました。

  • うつ病・適応障害の診断は出ているが、背景に発達特性があるのではと感じる方
  • バーンアウトを繰り返している方
  • 何科を・どの順序で受診すべきか分からない方
  • 自分の不調が「二次障害」なのか「単独の精神疾患」なのか整理したい方
目次

この記事の優先順位|どんな方にとって役立つか

この記事がどんな方に向いているか、また優先する読み方を先に整理しておきます。

特に役立つ人:

  • 発達特性の自覚があり、抑うつ・不安・バーンアウト・身体症状のいずれかが出ている方
  • 既に精神科・心療内科に通院中だが、根本構造を整理したい方
  • 受診の順序(二次障害先 vs 発達特性先)を判断する材料が欲しい方

他のリソースを優先したい人:

  • 強い希死念慮や自傷行動が出ている方 → よりそいホットライン(0120-279-338, 24時間無料)#いのちSOS(0120-061-338) への電話相談、および精神科・心療内科の即時受診を優先してください
  • 確定診断未で、まだ発達特性の自覚も浅い方 → 「自分は発達障害かも」と思ったら最初にやること から始めることをお勧めします
  • 二次障害がない(または軽微)で、特性そのものの整理がしたい方 → 「整理するシリーズ」の各記事(独り言・怒り・反芻・マスキング)を参照

発達障害の二次障害とは? まず結論

結論: 二次障害は単独で起きる別個の病気ではなく、発達特性と環境のミスマッチが長期間続いた結果として4つの形で現れる連鎖反応です。

「発達障害の二次障害」とは、ADHD/ASD等の発達特性そのものではなく、特性と環境のミスマッチが長期間続いた結果として生じる精神症状・身体症状を指します。具体的には、抑うつ・適応障害・不安障害・バーンアウト・心身症などが該当します。

発達特性(ADHD/ASD)のある成人で、抑うつ・不安障害等の併発は珍しくないことが複数の研究で報告されています(具体的な有病率は参考文献を参照)。これらは医療機関を受診した成人集団での値で、グレーゾーン全体にそのまま当てはまる数字ではない点に注意してください。

併発が起こりやすい」という事実は「必ず発症する」とは違います。環境調整・自己理解・適切な治療によって二次障害を予防・軽減することは可能です。本記事は、自分のどの軸に二次障害が出ているかを整理し、対処の優先順位を決める材料を提供します。

大人の発達障害の二次障害は4軸で整理|抑うつ・不安・バーンアウト・身体症状

大人の発達障害の二次障害を抑うつ・適応障害/不安障害/バーンアウト/身体症状の4軸で整理し、症状の出方と関連する特性を並列比較するカード
特性と環境のミスマッチが長期間続いた結果として4つの形で現れる連鎖反応。 出典: CalibNote (calibnote.com)

本記事独自の整理として「二次障害」を症状の出方の観点から4つに分類すると、自分の不調の正体と受診の方向性が見えてきます。

※以下の4軸は、研究分野で報告されている代表的な併発症状を当事者向けに整理したものです。複数の軸が重なって出ることが一般的なので、自己分類のフレームとしてご活用ください。

スクロールできます
主症状関連する特性・経過
① 抑うつ・適応障害抑うつ気分・興味喪失・無気力・希死念慮過剰適応・マスキング・自己否定の累積
② 不安障害全般性不安・パニック・社交不安・強迫完璧主義・予測性への依存・誤認型認知
③ バーンアウト機能低下・離人感・対人接触困難マスキング持続・蓄積型疲労
④ 身体症状(心身症)頭痛・胃腸症状・不眠・蕁麻疹感覚過敏・ストレス反応の身体化

軸1: 抑うつ・適応障害

特徴: 抑うつ気分・興味喪失・無気力・希死念慮が継続する。「自分は何もできない」「価値がない」という自己否定が止まらない。朝起きづらく、日中も頭が重い。仕事・家事の負荷で増悪する。

発達特性との関係: 過剰適応・マスキングの慢性的疲労、長年の「うまくいかない」経験の蓄積、自己肯定感の低下が、抑うつの素地になります。ADHDのある成人では報酬系の特性により、達成感を得にくい経験が累積し抑うつに繋がりやすいことが指摘されています。

典型場面: 仕事・家庭の責任が増えた時期 / 度重なる失敗体験の後 / マスキング疲労が限界に達したタイミング

軸2: 不安障害

特徴: 漠然とした強い不安(全般性不安)、特定の状況での強い恐怖(社交不安・パニック)、繰り返す確認行動・侵入思考(強迫症状)など、形は様々ですが「不安が日常を圧迫している」状態が継続します。

発達特性との関係: ASDのある人で見られる予測性への依存・想定外の状況への耐性の低さが、不安障害の素地になります。ADHDの不注意による「ミスをするかも」という常時警戒も、不安を強める方向に働きます。誤認型認知(誤解しやすい)が社交不安に繋がる場合もあります。

典型場面: 新しい環境への適応時 / 不確実な状況が続く時 / 予定変更が多い時期

軸3: バーンアウト

特徴: 数週間〜数ヶ月単位で日常機能(仕事・家事・対人接触)が持続的に低下する。「前はできていたことが今はできない」感覚が続く。休日・有給休暇では回復せず、長期休養が必要なレベル。離人感(自分が自分でない感覚)を伴う場合もあります。

発達特性との関係: ASDの当事者で「オーティスティック・バーンアウト」という概念が提唱されています(Raymaker et al., 2020)。マスキング持続・蓄積型疲労の帰結として日常機能が低下する状態を整理した概念です。これはASD当事者を対象にした質的研究で提唱された概念で、ADHD・グレーゾーンの方にそのまま当てはまるかは未確立です。マスキング疲労による機能低下の経験報告は、ASD以外の特性のある成人からも聞かれますが、臨床概念としての評価は今後の研究を待つ段階です。

典型場面: 長年の高負荷の後 / マスキングが限界に達した時 / ライフイベント(昇進・転勤・育児)の重なり

軸4: 身体症状(心身症)

特徴: 頭痛・胃腸症状・不眠・蕁麻疹・パニック発作様の症状が継続する。内科で検査しても明確な異常が見つからない。ストレス場面の前後で症状が悪化する。

発達特性との関係: ASDの感覚過敏・ストレス反応の身体化、ADHDの自律神経の不安定さ等が、身体症状の素地になります。「心の症状ではなく身体の症状として出ている」ため、本人も周囲も「単なる体調不良」と片付けやすく、長期化する傾向があります。

典型場面: 慢性的なストレス環境 / 感覚過敏の強い職場 / 睡眠リズムの乱れが続く時期

なお、物質依存(アルコール等)も発達特性のある成人で増えることが報告されていますが、本記事では別カテゴリとして簡潔に扱います。飲酒について自分や周囲が気になる場合は、量や頻度に関わらず内科・精神科で相談してください。発達特性のある成人のアルコール問題は否認が強く、自己評価だけでは捕捉が難しいことが多いため、医療機関での評価が安全です。

自分の軸が見えると、次は「で、どう受診するか」に進めます。整理が一人で難しい場合は、第三者にパターンを言語化してもらう「整理の場」としてカウンセリングを使う方法も選択肢になります。

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オンラインカウンセリング3社比較 も比較情報として参考にしてください。

なぜ発達特性で二次障害が起きるか|「特性→環境ミスマッチ→慢性ストレス→二次障害」の連鎖

発達特性→環境とのミスマッチ→慢性的なストレス→二次障害(4軸) の4段階の連鎖反応を矢印で示すフロー図
特性そのものではなく、特性と環境のミスマッチが長期間続いた結果として起こる。 出典: CalibNote (calibnote.com)

4軸のどれが出るかは違っても、二次障害が起きる経路は共通しています。

連鎖の構造は以下のように整理できます。

  1. 発達特性(衝動性・感覚過敏・社会的コミュニケーションの特性等)
  2. 環境とのミスマッチ(定型発達向けの職場・対人ルール・生活リズム)
  3. 慢性的なストレス(過剰適応・マスキング・自己否定の累積)
  4. 二次障害(抑うつ・不安・バーンアウト・身体症状)

つまり、二次障害は「特性そのもの」が原因ではなく、「特性と環境のミスマッチが長期間続いた結果」として現れます。ここから2つの示唆が得られます。

  • 二次障害を根本的に解決するには、特性そのものの治療だけでは不十分で、環境調整(=マスキングの強度・対人ルール・生活リズム等の見直し)が必要
  • 環境調整だけでも不十分で、二次障害そのものの治療(薬物療法・CBT・休養等)も並行する必要がある

この「両方ケアする」発想が、二次障害への向き合い方として重要です。「うつ病が治れば全部解決する」「発達特性が分かれば全部解決する」のどちらも片方では不十分で、両方を並行することで初めて連鎖が断ち切れます。

マスキングと二次障害の関係

「整理するシリーズ」で扱っているマスキング(過剰適応)の慢性的な蓄積は、抑うつ・バーンアウトの素地になることが、複数の研究で指摘されています(Hull et al., 2019 / Cassidy et al., 2018 等)。マスキングを「環境別に強度を変える」(全部やめるのではなく)アプローチで減らすことで、二次障害の予防・軽減に繋がる場合があります。詳細は ASD/ADHDの大人のマスキング(過剰適応)4パターン整理|「周りに合わせすぎて疲れる」の構造と手放し方 を参考にしてください。

マスキング以外の経路

二次障害の経路はマスキングだけではありません。

つまり、本記事は自己理解クラスター全体のハブとして、各経路の整理記事と相互に参照される位置付けです。

危険サインの切り分け|医療相談を強く検討すべき状態

ここからは医療判断に踏み込む内容なので、慎重に整理しますね。

二次障害のうち、ほとんどは外来通院で対応可能です。一方で、以下に当てはまる場合は別レベルの介入(緊急受診・入院検討等)が必要なことがあります。

なお、発達特性のある成人で抑うつや希死念慮の併発は珍しくありません。これは「重症だから」ではなく、「特性と環境のミスマッチが続いた結果として起こりやすい」ものです。重く受け止めすぎず、「今の自分の整理がしやすくなる場所」として医療相談を位置付けてください。

即時受診・即時相談を強く推奨するケース

  • 強い希死念慮・自傷行動が出ている
  • 「具体的な方法を考えている」レベルの自殺念慮がある
  • 自分や他者を傷つける危険性を本人が感じている

精神科・心療内科の即時受診を推奨します。同時に よりそいホットライン(0120-279-338, 24時間無料)#いのちSOS(0120-061-338) への電話相談という選択肢もあります。電話で話すだけで一旦落ち着けることもあります。

早期受診を推奨するケース

  • 2週間以上の持続的な抑うつ気分・興味喪失
  • 食欲・体重・睡眠の急激な変化
  • 数週間〜数ヶ月単位で仕事・家事・対人接触ができないレベルの機能低下(バーンアウト)
  • パニック発作が反復している
  • 強迫症状で日常生活に支障

精神科・心療内科の受診を検討してください。発達特性の自覚がある場合は、可能であれば発達障害領域に経験のある医師が望ましいです。

慢性的に整理が必要なケース

  • 身体症状(頭痛・胃腸症状・不眠等)が継続するが、内科では異常なし
  • マスキング疲労が蓄積している自覚がある
  • 仕事・家庭の負荷で増悪する不調がある

心療内科またはオンラインカウンセリングで整理を開始する選択肢があります。

受診の順序判断|二次障害先 vs 発達特性先

二次障害先 vs 発達特性先の受診順序を現在の状況・受診の方向性・受診先の例で整理する判断表
症状の強度で決めるのが現実的。最終的な判断は医師の臨床判断が必要。 出典: CalibNote (calibnote.com)

「何科を・どの順序で受診するか」は、症状の強度で決めるのが現実的です。

※以下の表は、読者が医師と相談する際の「出発点」として整理したものです。最終的な受診順序の決定は医師の臨床判断が必要です。また、希死念慮は本人が自覚していないことも多く、家族・周囲の心配があれば優先される判断材料になります。

スクロールできます
現在の状況受診の方向性受診先の例
強い希死念慮・自傷がある二次障害先(即時)精神科・心療内科の即時受診
バーンアウトで機能低下二次障害先精神科・心療内科 + 休養
抑うつ・不安が中等度以上二次障害先精神科・心療内科
不安が強いが機能は保たれるまず一度受診して相談を精神科・心療内科 or 発達障害外来(医師判断)
身体症状中心で精神症状軽い心療内科先心療内科 + 内科で身体疾患除外
発達特性の自覚があり二次障害は軽い発達特性先発達障害外来

「二次障害先」を選ぶ理由

二次障害が強く出ている時は、発達特性の評価そのものが正確にできないことが多いです。抑うつ・不安・バーンアウトの状態で WAIS-IV 等の心理検査を受けても、本来の認知特性が正確に出ない可能性があります。まず二次障害を安定させ、その後で発達特性の評価に進む方が、結果として早道になります。

「発達特性先」を選ぶ理由

二次障害が軽く、発達特性の自覚が明確な場合は、特性の評価が先のほうが自己理解が進み、二次障害の予防に繋がります。「自分はこういう特性があるから、こういう環境調整が必要」という枠組みが先に立つことで、マスキング・過剰適応の強度を下げやすくなります。

受診先の選び方

  • 精神科: 薬物療法を含めた治療が必要な場合
  • 心療内科: 身体症状が中心、または身体と精神の両方を扱いたい場合
  • 発達障害外来: 発達特性の確定診断・評価を受けたい場合(専門医のいる病院・クリニック)
  • オンラインカウンセリング: 整理・対処の伴走を受けたい場合(治療ではなく整理の場として)

オンラインカウンセリング各社の比較は オンラインカウンセリング3社比較 を参考にしてください。

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治療の組み合わせ|薬物療法・CBT・環境調整・休養

二次障害の治療は単独ではなく、組み合わせで進めることが多いです。

薬物療法

抑うつ・不安・睡眠障害等に対する薬物療法は、症状を安定させる土台として有効です。発達特性のある成人では、ADHD治療薬(医師判断による)を併用することで全体の機能が改善する場合もあります。薬物療法の選択は精神科医の判断が必要なので、自己判断での服薬中止・市販薬の長期乱用は避けてください。

認知行動療法(CBT)

抑うつ・不安に対する認知行動療法は、エビデンスが豊富で効果が確立されています。発達特性のある成人にも適用可能で、特に不安障害・抑うつに対しては有効性が報告されています。ASD当事者向けにアレンジされたCBTプログラムも存在します。

環境調整

二次障害の予防・軽減には、環境調整(マスキングの強度・対人ルール・生活リズム等の見直し)が不可欠です。本記事の冒頭で触れた通り、二次障害は「特性と環境のミスマッチが長期間続いた結果」として起こるので、ミスマッチを減らすこと自体が治療の一部です。

休養

バーンアウト・重度の抑うつでは、長期休養(数週間〜数ヶ月の休職・有給休暇)が必要なことがあります。「気合いで乗り切る」のではなく、医師の判断で休養を取ることが回復への近道です。

自己ケア(セルフヘルプ)

睡眠・栄養・運動・感覚過敏グッズの活用等の自己ケアも、二次障害の予防・軽減に寄与します。

手放したい3つの落とし穴|自己診断深掘り・気合いで治す・市販薬乱用

「二次障害」を巡って、避けたいパターンが3つあります。

1. 自己診断の深掘りで終わる

「自分はうつ病だ」「自分は適応障害だ」とラベリングを深掘りすることで、対処に進めなくなるパターンがあります。診断名は医療機関で出してもらう前提として、本記事の4軸は「どの症状群が出ているか・受診の順序を決めるための材料」として使ってください。

2. 気合い・根性で治そうとする

「自分の弱さ・甘え」と捉えて気合いで乗り切ろうとすると、二次障害が深刻化します。発達特性のある成人の二次障害は、性格や努力の問題ではなく、特性と環境のミスマッチが長期間続いた結果として起きています。専門医のサポートを受ける選択肢を持ってください。

3. 市販薬・サプリの長期乱用

睡眠導入剤・抗不安成分の市販薬・「眠れる」「集中できる」と謳うサプリの長期乱用は、根本対処にならず依存リスクを上げます。一時的な使用は構いませんが、症状が継続する場合は医療機関での評価が安全です。

よくある質問

グレーゾーン(確定診断未)の大人にも二次障害は起きますか?

起きます。発達特性は連続的な特性で、確定診断の有無に関わらず認知特性の偏りに応じて環境とのミスマッチが起こり、二次障害が発生する経路は同じです。「グレーゾーンだから大丈夫」ではなく、自分の不調を素直に評価することが大事です。

二次障害は治りますか?

二次障害そのもの(抑うつ・不安等)は治療で軽減・寛解する可能性があります。ただし、根本にある発達特性は持続するため、環境調整と並行しなければ再発する場合があります。「治療+環境調整+自己理解」の組み合わせで、再発予防の枠組みを作ることが現実的です。

バーンアウトで休職することになりました。どれくらい休めばいい?

個人差が大きく、症状の強度・職場の状況によります。数週間〜数ヶ月単位の休養が必要なことが多く、復職の判断は主治医と相談してください。「短期間で復帰して再発」が最も避けたいパターンなので、焦らず構えることが大事です。

抗うつ薬を飲めば発達特性も改善しますか?

抗うつ薬は二次障害(抑うつ・不安)の症状を軽減することはありますが、発達特性そのものを治す薬ではありません。ADHDの中核症状に対する薬物療法は中核症状(注意・衝動性)を改善することで、結果として「動けなさ」が軽減する場合がありますが、処方は精神科医の判断が必要です。具体的な処方薬の名称・効果は受診時に医師から説明される情報です。

何科を最初に受診すれば良いか分かりません

今最も強い症状」で決めるのが現実的です。抑うつ・希死念慮が強ければ精神科、身体症状中心なら心療内科、発達特性の自覚が強ければ発達障害外来。迷う場合はまず心療内科から始める方も多いです(心と身体の両方を扱うため)。

カウンセリングと精神科はどちらが先ですか?

症状の強度で決まります。抑うつ・希死念慮が強い場合は精神科の薬物療法が先になることが多いです。症状が中等度以下で「整理したい」が中心なら、カウンセリングから始める選択肢もあります。両方を並行する方も多いです。

自助グループは役に立ちますか?

発達特性のある成人の自助グループ(発達障害当事者会等)は、「自分だけじゃない」を体感できる点で意義があります。ただし、グループの雰囲気・参加者層は多様なので、合う/合わないを確認しながら参加するのが現実的です。

まとめ|二次障害は4軸で整理し、強い軸から順にケアする

もーやん

4軸の整理、すごく分かりやすかった。私は抑うつとバーンアウトが強い気がする…受診の順序も見えてきた。

かりぶー

強い軸から順にケアするのが原則だよ。バーンアウト+抑うつなら、まず精神科・心療内科で症状を安定させて、休養と並行。その後で発達特性の評価や環境調整に進む流れがスムーズ。

もーやん

「自分の弱さ」だと思ってきたけど、特性と環境のミスマッチが長期間続いた結果と知って楽になった。

かりぶー

そのフレームを持つだけで、自己責任のループから抜けやすくなる。整理が一人で難しければカウンセリングも有効。「マスキング疲労で限界」って直接伝えていいから。

本記事のポイントを整理します。

  • 「発達障害の二次障害」は単独の別個の病気ではなく、発達特性と環境のミスマッチが長期間続いた結果として4つの形で現れる連鎖反応
  • 4軸: 抑うつ・適応障害 / 不安障害 / バーンアウト / 身体症状(心身症)。軸が分かれば受診の順序が見える
  • 受診の原則: 強い軸から順にケア。希死念慮・バーンアウトなら二次障害先、軽度なら発達特性先
  • 治療は薬物療法・CBT・環境調整・休養の組み合わせ。「両方ケアする」発想が重要
  • 希死念慮・自傷・急激な機能低下を伴う場合は、精神科・心療内科の即時受診を推奨。よりそいホットライン(0120-279-338) 等の電話相談も選択肢

「自分は発達障害かもしれない」と感じた段階での整理は 「自分は発達障害かも」と思ったら最初にやること を、関連する整理シリーズは ASD/ADHDの大人のマスキング(過剰適応)4パターン整理|「周りに合わせすぎて疲れる」の構造と手放し方 / 大人の独り言は病気?発達障害(ASD/ADHD)との関係|4分類で整理 / 大人の怒りっぽさは発達特性?ADHD/ASDで増える「カッとなる」の4パターン整理 / ADHD/ASDの大人が過去を反芻してしまう3パターン整理|ぐるぐる思考・自責の止め方 を、疲労の整理は 疲れやすい大人の本当の原因|感覚過負荷・マスキング・実行機能の3軸で読み解く を参考にしてください。

参考文献

  • Hollocks, M. J., Lerh, J. W., Magiati, I., Meiser-Stedman, R., & Brugha, T. S. (2019). Anxiety and depression in adults with autism spectrum disorder: a systematic review and meta-analysis. Psychological Medicine, 49(4), 559-572.
  • Solberg, B. S., Halmøy, A., Engeland, A., Igland, J., Haavik, J., & Klungsøyr, K. (2018). Gender differences in psychiatric comorbidity: a population-based study of 40,000 adults with attention deficit hyperactivity disorder. Acta Psychiatrica Scandinavica, 137(3), 176-186.
  • Hofvander, B., et al. (2009). Psychiatric and psychosocial problems in adults with normal-intelligence autism spectrum disorders. BMC Psychiatry, 9, 35.
  • Raymaker, D. M., et al. (2020). “Having All of Your Internal Resources Exhausted Beyond Measure and Being Left with No Clean-Up Crew”: Defining Autistic Burnout. Autism in Adulthood, 2(2), 132-143.
  • Hull, L., et al. (2019). Development and Validation of the Camouflaging Autistic Traits Questionnaire (CAT-Q). Journal of Autism and Developmental Disorders, 49(3), 819-833.
  • Cassidy, S., Bradley, L., Shaw, R., & Baron-Cohen, S. (2018). Risk markers for suicidality in autistic adults. Molecular Autism, 9, 42.

本記事の情報は公開時点のものです。発達障害の診断基準や支援制度は変更される場合があります。
本記事は医療上のアドバイスを提供するものではありません。具体的な診断や治療については医療機関にご相談ください。
本記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。編集部にて商品・サービスの内容を確認・体験したもののみをPRしています。

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この記事を書いた人

「なんかしんどい」の正体に、対処法をお示ししていくメディアです。

運営者はグレーゾーン当事者(通院歴あり・WAIS等で凸凹判定)。
大手企業で働きながら、自分自身の「得意と苦手の凸凹」と折り合いをつける方法を模索してきました。

このサイトでは、当事者としてのリアルな体験と、論文・臨床知見など学術的根拠に基づく構造的な整理を掛け合わせ、「高機能グレーゾーンの大人」が使える実用情報をまとめています。

記事の内容は臨床心理士・公認心理師の有資格者の確認を経て公開しています。しかし、私たちは医療の専門家ではありません。診断や治療の代替となるものではないことをご承知おきください。

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