MENU

オンラインコーチング8社比較|カウンセリングとの境界から選ぶ大人の相談先

オンラインコーチング8社比較|カウンセリングとの境界から選ぶ大人の相談先

この記事のポイント

  • コーチングとカウンセリングは「向いている方向」が逆。未来志向か、現在志向か
  • 感情がぐるぐるしている時のコーチングは逆効果。順番を間違えないための判別基準
  • キャリア3社・ライフ2社・カウンセリング3社を横断比較(料金の桁が違う理由も解説)
  • 発達グレーゾーン当事者の視点で「どっちに何を相談できるか」を整理
  • 迷ってるうちはカウンセリング。輪郭が見えてからコーチングに進む順番が現実的
もーやん

コーチングとカウンセリングって何が違うの? なんかどっちも話を聞いてくれる人でしょ?

かりぶー

似てるけど、向いてる方向が逆。コーチングは「これからどうするか」。カウンセリングは「今何が起きてるか」。未来向きか、現在向きか。

もーやん

でもキャリアコーチングって40万とかするじゃん。カウンセリングは1回5,500円。同じ悩みを相談するのに、なんでこんなに桁が違うの?

かりぶー

目的が違うから値段も違う。そこを混ぜて比較するから、どっちを受ければいいかわからなくなる。今回は8社を3軸(キャリア/ライフ/カウンセリング)で並べて、「今のあなたに必要なのはどれか」まで落としてみる。

この記事では、コーチングとカウンセリングの境界を明確にしたうえで、キャリアコーチング3社・ライフコーチング2社・カウンセリング3社の合計8社を横断比較します。状況別の分岐フローと、発達グレーゾーン当事者としてどこまで相談できるかの視点もまとめています。

目次

この記事が向いている人・向いていない人

この記事がどういう方に向いているかを先に整理しておきます。

向いている人
向いていない人
  • 「コーチングとカウンセリング、どっちが自分に合うのか」で迷っている
  • キャリアコーチングの広告をよく見るが、40万円を出す決断がつかない
  • メンタルの相談なのか、キャリアの相談なのか、自分でも整理できていない
  • 発達特性の話を誰に相談していいかわからない
  • 料金の桁が2つ違うサービスをどう比較すればいいか知りたい
  • すでに通院中で主治医がいる → まず主治医に相談するのが先
  • 特性の整理がまだ終わっていない → 「自分は発達障害かも」と思ったら最初にやること から始めるのがおすすめ
  • 強い抑うつ・不眠・希死念慮がある → 精神科・心療内科の受診を優先してください

向いていない人に該当する場合も、「コーチングとカウンセリングはどう違うのか」の全体像だけ掴みたいなら読み進めて大丈夫です。

状況別の最短ルート|3つの入口から選ぶ

最初に結論に近いところを出します。今のあなたの状態で、最初の一歩が変わります。

以下の3択のうち、自分の今の気分に一番近いものから入るのが失敗しにくい順番です。

あなたの今の状態最初の一歩
感情がぐるぐるして、まず整理したいKimochi|公認心理師のオンラインカウンセリング(月額4,480円〜のサブスク型カウンセリング)
仕事の方向性を根本から見直したいPOSIWILL CAREER|無料相談で自分の強みを言語化(キャリアコーチング最大手・無料面談60分)
とりあえず1回だけ試して相性を見たいメザニン|初回無料・50分3,300円〜のオンラインカウンセリング(初回3,300円の60分カウンセリング)

「どれもピンとこない」という場合は、この後の境界セクションを読んでから判断するのが早いです。迷う時点で、まだ「動く」より「整理する」フェーズの可能性が高いです。

コーチングとカウンセリングの境界|この記事の核

コーチングとカウンセリングは、向いている方向が逆です。 似たように見えますが、目的も手法も料金相場もまったく違います。

ここを曖昧にしたまま選ぶと、「なんか違った」で時間もお金も溶けます。まず境界をはっきりさせます。

未来志向 vs 現在・過去志向

コーチングは「これからどうするか」を扱います。カウンセリングは「今、何が起きているか」を扱います。

以下の表で両者の違いを整理します。

観点コーチングカウンセリング
向いている方向未来(これからどうするか)過去〜現在(今何が起きているか)
主な目的行動変容・目標達成感情整理・受容・回復
扱う問題「動けない」「方向性が決まらない」「しんどい」「不安」「感情が整理できない」
セッション形式質問で目標を引き出す傾聴で感情を受け止める
資格民間資格(ICF等)、法的資格なし臨床心理士・公認心理師(国家資格あり)
医療連携なし精神科・心療内科との連携あり
料金相場キャリア系40〜100万/ライフ系月4〜5万1回5,500円前後/月額4,500円〜

この違いから、「同じ悩みを相談する場所」ではないことがわかります。コーチングは「こうなりたい」が先にある人向け、カウンセリングは「今これがしんどい」を整理したい人向けです。

順番を間違えるとしんどい

感情がぐるぐるしている状態でコーチングに行くと、行動目標を立てさせられて余計しんどくなります。

逆に、感情は整理できていて「動き方だけわからない」状態でカウンセリングに行くと、物足りなく感じます。

実際に両方試した体験を紹介します。

とりあえず無料相談が60分あるというので、キャリアコーチングに申し込んだ。WAISで凸凹がわかって、「仕事の動き方を変えた方がいい」というのは、なんとなくわかっていた。 話してみて気づいたのは、自分が「キャリアをどうするか」よりも先に、「なんで今こんなにしんどいのか」を整理したい状態だったこと。 コーチの人は悪くなかった。質問も丁寧だった。でも「3年後どうなっていたいですか」と聞かれて、答えられなかった。 そもそもその質問に答えられる状態じゃないことに、聞かれて初めて気づいた。面談の終わりに「今日は整理しきれなかったですね」と言われて、その通りだなと思った。

この経験の後、オンラインカウンセリングに切り替えました。「動き方」ではなく「今の気持ち」を話す場所の方が、先に必要でした。

もーやん

つまり、コーチングに行く前にカウンセリングで整理しておく方がいいってこと?

かりぶー

人による。でも「迷ってる」「しんどい」が先に立ってる時は、コーチングよりカウンセリングの方がフィットしやすい。感情が落ち着いてから動き方を設計する、という順番の方が、結果的に早い。

迷っているうちは、まずカウンセリングで状態を整える方が向いています。下記サービスは単発でも試せます。

料金の桁が違う理由|「買っているもの」が違う

キャリアコーチング40万円とカウンセリング5,500円は、同じ土俵の商品ではありません。 目的が違うので、値段の比較は成立しません。

それぞれ「何を買っているのか」を整理します。

キャリアコーチングは「時間を買う」

キャリアコーチングの価格帯は、入会金を含めて40〜80万円が中心です。期間は35日〜3ヶ月に凝縮されています。

この値段は、以下の要素を含んでいます。

  • 集中した伴走期間
    週1回以上のセッション+セッション外のチャット相談・課題フィードバックが3ヶ月続く
  • 自己分析プログラム
    独自ワークシート、強み分析ツール、価値観整理のフレームワークが用意されている
  • 元転職エージェントの知見
    マジキャリなどはコーチの多くが転職市場の内情に詳しい
  • 返金保証
    多くのサービスが全額返金保証を付けており、合わなかった時のリスクを運営側が負う

つまり「短期間で集中的にキャリアの方向を固めたい」人向けに、時間とフレームワークを圧縮して売っているのがキャリアコーチングです。

カウンセリングは「1回ずつの対話」

カウンセリングの価格帯は、1回5,500円前後、月額制でも月4,480円〜です。都度払いが基本で、継続は本人の判断に委ねられます。

カウンセラーは臨床心理士・公認心理師という国家資格ベースで、医療との連携もあります。「回復・整理」が目的なので、短期で結論を出すことを前提にしていません。

ざっくり言うと、カウンセリング月2回を半年続けても約10万円。 キャリアコーチング3ヶ月で40万円と比べると、3〜4倍違います。この差は「凝縮度」と「コミット量」の差です。

余裕がない時に40万円のコースを無理して買うと、「コースを消化すること」自体が新しいストレスになります。そこは踏み間違えない方がいい部分です。

8社横断比較表|キャリア3+ライフ2+カウンセリング3

ここで紹介する8社を、種別・料金・期間・発達特性対応で一覧にまとめました。 比較対象を「同種のサービス同士」で絞らず、3軸の横断で並べるのがこの記事の特徴です。

スマホの方は横スクロールで全項目を確認できます。

サービス種別料金期間資格発達特性対応
POSIWILL CAREERキャリアコーチング入会金55,000円+385,000円〜35〜75日民間(独自審査)コーチにより対応
マジキャリキャリアコーチング入会金55,000円+385,000円〜35〜80日民間(独自審査)特化なし
きづく。転職相談キャリアコーチング221,100円〜(入会金なし)1〜3ヶ月民間(独自審査)特化なし
mentoライフコーチング月44,000円〜(月2回)月単位継続ICF認定多数コーチにより対応
CoachEdライフコーチング165,000円〜(3ヶ月)3ヶ月〜独自特化なし
Kimochiカウンセリング月4,480円〜(サブスク)月単位継続公認心理師限定全般対応
cotreeカウンセリング5,500円/回(都度)都度臨床心理士・公認心理師検索カテゴリあり
メザニンカウンセリング初回3,300円/2回目〜6,600円都度臨床心理士・公認心理師プロフィール明記

料金の桁が3段階に分かれているのが一目でわかります。40万円クラス(キャリアコーチング)/月4〜5万円クラス(ライフコーチング)/1回5,500円クラス(カウンセリング)です。

「安い=劣っている」ではありません。 目的が違うだけです。次の分岐フローで、自分の状況がどれに当てはまるかを確認してください。

状況別分岐フローチャート|4つの質問で決める

以下の4問に順番に答えることで、8社のうちどこに向かうべきかが概ね絞れます。

迷いが残る場合はカウンセリング寄りに倒すのが無難です。理由はシンプルで、カウンセリングの方が単価が低く、合わなかった時の損失が小さいからです。

Q1: 今、感情がぐるぐるしていますか?

不安・落ち込み・眠れない・理由のないイライラなどが続いている状態です。

  • Yesカウンセリング(Kimochi / cotree / メザニン)。先に整理するフェーズです
  • No → Q2 へ

Q2: 悩みの中心は「仕事・キャリア」ですか?

「転職すべきか」「今の仕事を続けていいか」「3年後どうなっていたいか」が主テーマの場合です。

  • Yesキャリアコーチング(POSIWILL / マジキャリ / きづく)
  • No → Q3 へ

Q3: 悩みの中心は「人生の方向性・在り方」ですか?

仕事だけでなく、人間関係・暮らし方・生き方全般を整えたい場合です。

  • Yesライフコーチング(mento / CoachEd)
  • 具体的な困りごと単発(忘れ物・会議・人間関係の消耗など)→ カウンセリング寄り

Q4: 発達特性を誰かと言語化したいですか?

「グレーゾーンかもしれない」「WAISの結果を整理したい」「特性に合った働き方を考えたい」状態です。

  • カウンセリング一択。できれば発達対応を明記しているカウンセラーを選ぶのが無難です(cotree検索、Kimochi、メザニン)

コーチに発達特性の話をしていいかについては、後の「発達特性がある場合の選び方」で詳しく扱います。

キャリアコーチング3社|仕事の方向を固めたい時

キャリアコーチングは「30〜90日の集中伴走で、キャリアの軸と次の一手を決める」ことを目的としたサービスです。 感情が落ち着いていて、「動き方がわからない」だけの状態の時に威力を発揮します。

代表的な3社を紹介します。

POSIWILL CAREER(ポジウィルキャリア)|業界最大手の自己分析特化

ポジウィルキャリアは、キャリアコーチング業界の最大手です。自己分析の深さに定評があり、「転職ありき」ではない提案をしてくれる点で他社と違います。

項目内容
運営ポジウィル株式会社
対象20〜30代のビジネスパーソン
料金入会金55,000円+385,000円〜1,078,000円(全5コース)
期間35日〜75日
セッション5〜12回
無料面談60分

転職を前提とせず、現職継続や副業という提案も出てくるのが特徴です。「辞めたい気持ちが強いけど、本当に辞めるのが正解かわからない」状態の時に、第三者の整理として機能します。

こんな人に向いている: 自己分析をじっくりやりたい・転職ありきで進めたくない・業界最大手の実績を重視したい。

POSIWILLの詳細レビューは POSIWILLの評判・口コミを検証|料金44万は高い?グレーゾーン当事者が無料相談を受けてみた でまとめています。

マジキャリ|転職エージェント出身コーチによる転職接続

マジキャリは転職エージェント「axis」を運営する株式会社アクシスが提供するキャリアコーチングです。コーチの多くが元転職エージェント出身で、転職市場の内情に詳しいのが強みです。

項目内容
運営株式会社アクシス
対象20〜30代、キャリアチェンジ志向
料金入会金55,000円+385,000円〜594,000円
期間35日〜80日
セッション5〜15回
無料相談60分

「この業界に行きたい」「こういう働き方に変えたい」が既にある程度見えている人に向きます。コーチングからそのまま転職エージェントサービスへの接続もスムーズです。

こんな人に向いている: 転職志向がある程度固まっている・転職市場の内情を知りたい・転職までセットで進めたい。

きづく。転職相談|入会金なしで価格を抑えたい時

きづく。転職相談は、入会金なしで総額を抑えられるサービスです。幅広い年齢層(20〜40代)に対応しており、転職後のアフターフォローも含まれます。

項目内容
運営株式会社一場
対象20〜40代
料金221,100円〜437,800円(入会金なし)
期間1ヶ月〜3ヶ月
セッション4〜12回
無料相談60分

POSIWILLやマジキャリが入会金55,000円+385,000円〜のところ、きづくはスタンダードで221,100円からです。総額で15〜20万円の差があります。

こんな人に向いている: 価格を抑えたい・30代後半以上でも対応可能なところを探している・転職後のフォローが欲しい。

3社のより詳細な比較は にまとめています。さらに選択肢を広げたい場合は もご覧ください。

ライフコーチング2社|人生全般を整えたい時

ライフコーチングは、キャリアに限らず「人生全般の在り方」を扱うコーチングです。 月額制が多く、継続型のサービスです。ASP提携がないため、以下は公式リンクのみ紹介します。

mento(メント)|日本最大級のライフコーチングプラットフォーム

mentoは、600名以上のコーチから選べる日本最大級のライフコーチングプラットフォームです。月額制で、月2回セッションの継続プランが中心です。

  • 料金: 体験2回11,000円/継続プラン月44,000円〜
  • 期間: 月単位の継続型
  • コーチ資格: 独自審査。国際コーチ連盟(ICF)認定コーチも多数

「キャリアも人間関係も、少し俯瞰して整えたい」時に向きます。短期集中のキャリアコーチングと違い、ペースをゆるめに保てます。

CoachEd(コーチェット)|コーチングを学びながら受けられる

CoachEdは、コーチングを「受ける」だけでなく「学ぶ」設計が特徴です。マネジメント層・リーダー層が中心ですが、個人利用もできます。

  • 料金: 個人向けプラン月55,000円〜(3ヶ月パッケージ165,000円〜)
  • 期間: 3ヶ月〜
  • 特徴: コーチングスキル習得の要素あり

自分でも他者にコーチング的な関わりをしたい人、マネジメント職の人に向きます。

mentoとCoachEdはASP提携外のため、本記事では公式サイトへの直リンクは設けていません。各公式サイトで最新情報を確認してください。

もーやん

mentoとかのライフコーチングって、キャリアコーチングと何が違うの?

かりぶー

キャリアコーチングは「仕事と転職」が軸。ライフコーチングは「人生全般」が軸。「仕事だけじゃなくて生き方ごと整えたい」ならライフコーチング。月額制が多いから、短期集中より「続けながら考える」に近い。

カウンセリング3社|感情の整理が先の時

カウンセリングは、感情整理・受容・回復を目的とした対話サービスです。 国家資格(公認心理師)・民間資格(臨床心理士)の有資格者が対応し、医療との連携もあります。

3社それぞれ強みが違うので、状況に合わせて選んでください。カウンセリング3社のさらに詳しい比較は オンラインカウンセリング3社比較 にまとめています。

Kimochi(キモチ)|月額サブスクで続けやすい

Kimochiは、カウンセラーを公認心理師に限定したサブスク型のオンラインカウンセリングです。月額制のためコストが読みやすく、継続前提の設計になっています。

項目内容
運営株式会社remental
料金月4,480円〜(ととのい月1回/のびのび月2回/じっくり月4回)
方式ビデオ
資格公認心理師限定
対応時間22:00まで
満足度96%

月額制なので「今月いくらかかるか」が最初から読めます。平日夜のセッションが取りやすく、仕事終わりに受けやすい設計です。

こんな人に向いている: 予算を固定したい・継続前提で整えたい・平日夜にセッションしたい。

Kimochiの個別レビューは Kimochiの口コミ・評判を検証 にあります。

cotree(コトリー)|マッチング診断と発達障害カテゴリ

cotreeは日本最大級のオンラインカウンセリングで、株式会社JMDC(東証プライム上場グループ)が運営しています。マッチング診断でカウンセラーを提案してくれるのが特徴です。

項目内容
運営株式会社JMDC
料金5,500円/45分(都度)/4,840円/45分(5回パック)
方式ビデオ・電話・メッセージ
資格臨床心理士・公認心理師が半数以上
発達対応カウンセラー検索で「発達障害」カテゴリあり

カウンセラー検索で「発達障害」をカテゴリ指定できるので、グレーゾーンの相談先を探している人に向きます。「書くカウンセリング」(メッセージ形式)も選べ、話すのが苦手な人にも対応できます。

こんな人に向いている: 発達対応カウンセラーを明示的に選びたい・マッチング診断を使いたい・メッセージ相談も視野に入れたい。

cotreeの個別レビューは cotreeの口コミ・評判を正直レビュー|テキストカウンセリングの実力は?グレーゾーン当事者が検証 にまとめています。

メザニン|初回3,300円で試しやすい

メザニンは、初回3,300円(60分)で始められるオンラインカウンセリングです。2回目以降は6,600円〜と、カウンセラーを指名できる制度もあります。

項目内容
運営株式会社メザニン
料金初回3,300円/2回目以降6,600円〜
方式ビデオ・電話
資格臨床心理士・公認心理師中心
発達対応プロフィールに記載あり

「まず1回だけ相性を確かめたい」時に、3,300円で60分試せるのは心理的ハードルが低いです。プロフィールに発達障害対応の明記があるカウンセラーも選べます。

こんな人に向いている: 初回のハードルを下げたい・カウンセラーを指名したい・対応領域を事前にプロフィールで確認したい。

発達特性がある場合の選び方|誰に何を話せるか

発達グレーゾーンの当事者が特性を相談するなら、多くの場合まずカウンセリングが現実的です。 コーチングを排除するわけではなく、「順番」の話です。

特性の言語化はカウンセリング向き

「会議で話が追えない」「忘れ物が多い」「人の顔色を読みすぎる」といった具体的な困りごとを言語化する作業は、カウンセラーの方が得意です。以下の理由があります。

  • 臨床心理士・公認心理師は発達障害の知識がある
    大学院で発達心理学・臨床心理学を学んでおり、DSM-5ベースの理解がある
  • 医療との連携がある
    必要に応じて精神科・心療内科の受診につなぐ判断ができる
  • 「傾聴」が基本スタンス
    行動目標を押し付けず、困りごとを言語化する時間を許容してくれる

一方コーチングは「目標設定→行動」が基本構造のため、「まだ言語化できていない困りごと」をじっくり扱うのは不得手です。

特性の輪郭が見えてからコーチングに進む

特性がある程度言語化できた後で、「じゃあ実際にどう動くか」を詰めたくなった時に、キャリアコーチングが向いてきます。

体験ベースで順番を追うとこうなります。

結局、キャリアコーチングの無料面談を受けた後、先にオンラインカウンセリングを始めた。初回、「仕事の動き方を変えたくてコーチングも考えたんですけど、まだその段階じゃない気がして」と話した。 カウンセラーは「先に整理したい気持ちがあるんですね」とだけ返した。否定もされなかったし、コーチングを否定もされなかった。 その後、会議で話が追えない話、人の顔色を読みすぎて疲れる話をした。具体的な解決策は出なかった。でも「それはしんどいですね」で終わる時間が、自分には必要だったみたい。 月2回、半年続けた。「自分の動きやすい働き方の輪郭」がなんとなく見えてきた。そこで今度はキャリアコーチングの無料相談をもう一回受けた。 同じコーチではなかったけど、今度は「3年後どうなりたいか」にうっすら答えられた。半年前の自分には無理だった質問に、今は言葉が出てくる。 順番があるんだな、と思った。

コーチングとカウンセリングは対立しません。カウンセリングで「整える」→コーチングで「動く」という順番が、発達グレーゾーン当事者には向いていることが多い、というだけの話です。

発達特性とコーチングの相性については、 でさらに詳しく扱っています。

もーやん

コーチに発達特性の話をしても大丈夫なの? 「それはカウンセラーに」って言われない?

かりぶー

言われない。でもコーチは診断も治療もできないし、傾聴が専門じゃない。だから特性の言語化を求めて行くと、「で、どう動きますか?」の方向に話が戻る。特性を整理したいだけなら、カウンセリングの方がハマる。

よくある質問

よくある質問を、発達グレーゾーン当事者の視点でまとめました。

コーチングとカウンセリングは併用できますか?

併用できます。実際に、カウンセリングで感情を整理しつつ、コーチングで行動を設計する人はいます。ただ費用がそれなりになるので、最初から併用するより、まずどちらかを試して必要に応じて追加するのが現実的です。

キャリアコーチング40万円は本当に必要ですか?

必要な人には必要、そうでない人にはオーバースペックです。「3ヶ月以内にキャリアの軸を決めて次に動く」と決まっている人には時間を買う価値があります。一方、「そもそも動くべきかわからない」段階の人には、まずカウンセリングで10万円使う方が有効です。

無料相談だけ受けるのはマナー違反ですか?

マナー違反ではありません。各社とも無料相談は「サービスを知ってもらう窓口」として設計しており、その場で契約しなくても問題ありません。ただ相談員も時間を使っているので、情報収集目的でも、真剣に相談する姿勢で臨むのが礼儀です。

コーチに発達特性の話をしていいですか?

話していいですが、診断や医療的な対応は期待できません。コーチは傾聴より目標設定が専門です。「特性を踏まえた働き方を設計したい」なら話す価値がありますが、「特性を言語化したい」段階なら、カウンセラーの方が合います。

ライフコーチングはキャリアコーチングの下位互換ですか?

下位互換ではありません。扱う範囲が違います。キャリアコーチングは「仕事と転職」に特化した短期集中、ライフコーチングは「人生全般」を扱う継続型です。「キャリアだけじゃない」課題を持っている人にはライフコーチングの方がフィットします。

オンラインと対面どちらがいいですか?

オンラインが主流です。通う手間がなく、全国のカウンセラー・コーチから選べます。対面を希望する場合は、カウンセリングならうららか相談室のように対面併用のサービスを検討してください。コーチングはほぼオンライン完結が前提です。

続ける期間の目安はどれくらいですか?

キャリアコーチングは35日〜3ヶ月で完結する設計です。カウンセリングは月2回を3〜6ヶ月続けて「自分の輪郭が見えてくる」くらいを目安にしている人が多いです。ライフコーチングはもう少し長く、半年〜1年単位で続ける人もいます。

発達障害の診断はコーチングやカウンセリングで受けられますか?

受けられません。発達障害の診断は医師のみが行えます。カウンセリングやコーチングは診断行為ではなく、対話による整理・伴走のサービスです。診断を希望する場合は精神科・心療内科を受診してください。

まとめ|迷ってるうちはカウンセリングから

もーやん

結局、最初にどれを受ければいいの?

かりぶー

迷ってるうちはカウンセリング。1回5,500円〜で試せる。カウンセリングで「自分の輪郭」が見えてから、動かしたくなったらコーチングに進む。この順番が楽だし、お金の無駄も少ない。

もーやん

コーチングが悪いわけじゃないんだよね?

かりぶー

全然悪くない。「動き方がわからない」だけの状態なら、キャリアコーチングの方が効率いい。ただ、感情がぐるぐるしてる時にコーチングに行くと、行動目標を立てさせられて余計しんどくなる。状態と目的のマッチングの話。

もーやん

そもそも自分が何に空回りしてるかもよくわかってないんだけど、それはどっちで扱う話?

かりぶー

それは整理の話だからカウンセリング寄り。空回りの正体を言語化したいなら 「がんばってるのに空回りする」の正体 も参考になる。

最後に、状況別の入口をもう一度まとめます。

あなたの今の状態最初の一歩
感情がぐるぐるして、整理したいKimochi|公認心理師のオンラインカウンセリング
発達特性を言語化できる人と話したいcotree|オンラインカウンセリング・テキスト対応
とりあえず1回だけ試したいメザニン|初回無料・50分3,300円〜のオンラインカウンセリング
仕事の方向を根本から見直したいPOSIWILL CAREER|無料相談で自分の強みを言語化
転職ありきで動きを固めたいマジキャリ|現職の立ち回りから転職まで相談OK
価格を抑えてキャリア相談したい

順番を間違えないのが一番大事です。「動く」前に「整える」フェーズがないか、もう一度確認してから選んでください。

参考文献

  • 日本コーチ連盟「コーチング定義」 coachfederation.jp
  • 一般社団法人日本心理カウンセラー協会 counselor.or.jp
  • Grant, A. M. (2014). The efficacy of executive coaching in times of organisational change. Journal of Change Management, 14(2), 258-280.
  • Cuijpers, P., Karyotaki, E., et al. (2020). Psychotherapies for depression: A meta-analytic update. World Psychiatry, 19(1), 92-107.

本記事の情報は公開時点のものです。料金やサービス内容は変更される場合があります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
本記事はコーチング・カウンセリングサービスの比較情報であり、医療行為の代替を推奨するものではありません。強い抑うつ・不眠・希死念慮がある場合は、まず精神科・心療内科の受診を検討してください。
発達障害の診断は医療機関のみが行えます。コーチング・カウンセリングは診断行為ではありません。
本記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。紹介するサービスは筆者が実際に利用・調査した上で選定しています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「なんかしんどい」の正体に、対処法をお示ししていくメディアです。

運営者はグレーゾーン当事者(通院歴あり・WAIS等で凸凹判定)。
大手企業で働きながら、自分自身の「得意と苦手の凸凹」と折り合いをつける方法を模索してきました。

このサイトでは、当事者としてのリアルな体験と、論文・臨床知見など学術的根拠に基づく構造的な整理を掛け合わせ、「高機能グレーゾーンの大人」が使える実用情報をまとめています。

記事の内容は臨床心理士・公認心理師の有資格者の確認を経て公開しています。しかし、私たちは医療の専門家ではありません。診断や治療の代替となるものではないことをご承知おきください。

目次